ヘナとは(天然ヘナとは)

ヘナとは

ヘナ(ヘンナ)とは、北アフリカやインド・中東をへて、南アジアの地域に育つ熱帯地域で栽培されるミソハギ科の植物です。日本での呼び名は「ツマクレナイノキ」や「指甲花(シコウカ)」と呼ばれてきました。ヘナ(ヘンナ)の学名はLawsonia inermisです。

インドでは古来から薬や染料、薬草として親しまれて、インドの伝承医学、アーユルヴェーダで代表的なハーブとして親しまれてきました。
インド、北アフリカなどの乾燥した地域に育ち、芳香のある白や薄紅色の花を咲かせます。木は高さ3~6メートルほどにまで成長するようです。
不要な成分を出来るだけ取り除き、本来の髪の毛の状態を引き出す事により、均一で、個体変動が少なく、思い通りの薬液作用が期待出来ます。
多年生の植物であるヘナ(ヘンナ)は秋の収穫時期には根元の株の部分を残して、そこから上をカマで刈り取ります。根の株の部分を残しておくと枝葉が伸びてきて、翌年も収穫することができます。親指の太さ位ある枝や幹を刈り取るのは大変力が要る仕事で大変苦労するようです。

ヘナの1.5~2mくらいの高さに切り、加工していきます。葉は長さ2cm、幅1cmくらいの先のとがった形をしています。花は白、クリーム、薄ピンクをしており、甘い強い香りは昔から好まれたようでギリシャ神話に登場します。

インド中近東では、じゅうたんや衣料品を染める染料として東洋の伝承医学『アーユルヴェーダ』では、皮膚病予防、外傷、火傷などの薬として古くから使用されてきた植物です。ヘナの和名『指甲花(しこうか)』『ツマクレナイノキ』が示すように、お祭りや結婚式などの装飾としてマニキュアやボディペインと、手足への入れ墨(TATOO)として用いられています。

古代エジプトでは、あのクレオパトラも爪や髪に色を付けて美しさを増していたといわれています。欧米ではナチュラルなヘアトリートメント、染毛剤として早くから注目され普及しています。

このようにヘナは世界の色々な地域で昔から愛されてきたハーブなのです。

インドでは結婚式や祭礼の時、ヘナで掌から腕にかけて幸福を呼ぶ印や魔除けの印の絵柄を染め付けて(入れ墨”TATTO”)お祝いをします。この習慣はインドやエジプト女性の身だしなみとして現在も受け継がれています。
古来より伝わるインドの伝承医学(アーユルヴェーダ)では、ヘナは殺菌効果があるので自然がもたらす万能薬といわれ、アトピーなどの皮膚病予防、ハンセン病、胃腸病、梅毒、外傷、火傷の治療薬に使われてきた記録があります。

ヘナは、学術的にはこのミソハギ科の植物を指しますが、ヘナを配合した天然原料の白髪染めの総称を「ヘナ」と呼ぶのが一般的です。
ヘナは日本では栽培されていないので、すべて輸入物になります。
古代インドでは医薬品として扱われていた植物です。

日本にも昔からある薬草、漢方薬などをイメージされると良いいかもしれません。
そして、日本の厚生労働省ではヘナ自体は医薬品としては指定しておりません。
ですが天然100%の製品に関してだけは化粧品というカテゴリーで認められているようです。

欧米ではトリートメントやヘアカラーとして非常にポピュラーな存在で、日本でも髪や体に安全な植物性のヘアカラーとして普及しつつあり、さまざまなヘナが販売されています。一般の化学的なヘアカラー剤は、身近にある最も危険な化学物質といわれているにも関わらず、白髪染めの利用者は1000万人以上いるといわれています。
また髪を染めたくても、市販のヘアカラーではかぶれてしまう、やむを得ず使っているがより安全なものがあれば…、と思う方達は予想以上に多いようです。ヘナ(ヘンナ)はそのような、期待に十分添うことのできる天然の草木染です。

一般的なヘアカラー剤の主成分はパラフェニレンジアミンなどの酸化染料で出来ています。
過酸化水素の2液と混ぜて使用します。そのヘアカラーで染色すると毛髪中のメラニン色素の脱色が起こり綺麗に暗めの色が出てよく染まります。アンモニアなどのアルカリ剤も含んでいるため毛髪を傷めます。

ヘナによる染色はヘナに含まれるローソンという色素が髪のタンパク質に付着するだけで髪の脱色はありません。
またアルカリ剤を含んでいないため髪や頭皮にダメージを与えることもありません。
ヘナは脱色作用がないため、黒髪が明るい色に染まる事はありません、染色するのに1時間以上、放置する物がほとんどです。

ヘナにはオレンジ色のローソンという色素が含まれています、この色素がタンパク質に絡みつく性質があります。 このローソンが髪や皮膚のタンパク質に付着することによって、皮膚や髪の毛が染色されることを利用したのがヘナタトゥーや天然ヘナのカラーです。

天然ヘナはジアミン系の化学染料が入っていないので髪の毛に対して暗い染色が難しいのですが、ジーンズの染色などに使われる天然のインディゴの青色を、天然ヘナに配合する事で茶色を出しています。
グリーンノートのヘナはこの絶妙な配合に天然ハーブを多彩に配合し暗めの深い染色が可能になっているようです。